MacのThunderbird2をThunderbird3にアップブレードしてみた

Mac(Leopard)ではメーラーとしてThunderbird2を使ってたけど、そろそろThunderbird3にしても良いかなということで、アップグレードしてみました。
Thunderbird3の新機能としては、タブ化がよく取り上げられてるけど、メーラーにタブは要らないんじゃないかなと思ってました。
実際、タブについてはこれといって感想はないけど、個人的に気になっていた問題がいくつか解決したので、アップグレードして正解でした。

個人的に良かった点

なお、これから書くことはThunderbird2の時にGmailとの連動設定をしていた環境からのアップグレードです。
Thunderbird3をインストールした場合と、もしかすると違う部分があるかもしれません。

IMAPフォルダの同期

IMAPフォルダの同期が出来るようになりました。
もちろん、今までもIMAPは使えましたが、Thunderbird2では受信トレイのみ同期してて、そのほかのフォルダは手動でフォルダを開く時初めてメールを取得できる形でした。
メールサーバー側でフィルタを使って、予めフォルダに割り振りをしてると、Thunderbird2からはタイムリーにメールの着信が分からないのが不便でした。
Thunderbird3であればどのフォルダにメールが届いても、直ぐにメールが確認できます。

Gmailとの連動性の向上

Gmailはフォルダの変わりにラベルというちょっと変わった仕組みを使っています。
また、Thunderbird2からGmailIMAPで使う場合、Thunderbird2のフォルダとGmailのラベルを結びつける設定が必要でした。
GmailのUIからメールを削除したり送信済みのメールを保存するフォルダ(ラベル)は決まっています。
ちゃんと設定をしないと、Thunderbird2上でメールを削除したりすると、Thunderbird2用の削除フォルダに格納されてしまいます。

アカウントができたらGmail用に設定を変更しておく。

  • アカウント設定の「コピーと特別なフォルダ」で、「送信済みトレイ」と「下書き」をGmailのフォルダを使うように設定する。そうしないと、ルート直下と[Gmail]以下の2箇所に似たようなフォルダができて混乱の元になる。
  • Thunderbirdの迷惑メールフィルタも一応有効にしておいて、迷惑メールと判断された受信メッセージは[Gmail]以下の「迷惑メール」に移動するようにする。
  • [Gmail]以下の「ゴミ箱」をごみ箱フォルダとして使うように設定する。これはabout:configを使わないといけない。GmailIMAPアカウントのサーバの設定群に対して、新規の文字列型設定でmail.server.server*.trash_folder_nameを追加し、値を[Gmail]/ゴミ箱に設定する。
Latest topics > POPからThunderbird + Gmail + IMAPに乗り換えたい - outsider reflex

こんな感じで割りと面倒だったのが、Thuderbird3では一切要らなくなっている。
自分の環境ではThnderbird2の頃に設定したmail.server.server*.trash_folder_nameが残っていたけど、アップグレード後にこの設定を削除してもちゃんと認識してました。

  1. 下書き
  2. 送信済みトレイ
  3. アーカイブ
  4. 迷惑メール
  5. ゴミ箱

Gmailのこの5個のフォルダ(ラベル)は何もしなくても認識しました。
スター付きラベルだけは、Thunderbird側に相当するフォルダが無いのか、今までどおりGmail/スター付きというサブフォルダ扱いです。

添付ファイルを保存しないで開いた時の、ファイルの保存場所

Thunderbird2の時は、ファイルを開く時に何故かどういう設定にしても ~/Downloads にファイルを置いてから開いてました。
しかも、保存ではなく開くを選んでいるのに、そのファイルはずっと ~/Downloads に残り続けます。
例えば昔受け取った 資料.pdf というファイルを、ちょっと確認したくて何度か開くと ~/Downloads には資料.pdf, 資料-1.pdf, 資料-2.pdf とごみファイルが溜まっていきます。
~/Downloads からフォルダを変更すると、今度はファイルを保存する際に保存場所を選ぶダイアログが出ず、必ずそこに保存しないといけません。
ちょっと確認するために開いた一時ファイルと、ちゃんと取っておくつもりで保存するのは、別扱いにしたいです。


Thunderbird3では、そこが一応解決していました。
デフォルトでは「ファイルごとに保存先を指定する」になっていて、ファイルを開いた場合はデスクトップに保存されます。
このファイルがどんどん溜まっていくのは同じでしたが、一旦フォルダを指定して、また「ファイルごとに保存先を指定する」に戻すと、開いた場合の置き場所をデスクトップから変更できます。
もちろん、保存する際はフォルダを指定もできました。

~/Library/Caches/Thunderbird/temporary_downloads

なお、一時的な置き場所は、Operaを倣ってこんなフォルダを作ってみました。

user_pref("browser.helperApps.deleteTempFileOnExit", true);

最後に、about:configでこの設定をする事で、Thunderbird終了時に一時ファイルを削除するようになりました。
もちろん、開いた場合のファイルのみで、保存したファイルは削除されません。

その他の細々した改良点
  • アドオン無しでGrowlに対応した。
  • Google Appを含めてわりと多くのメールアドレスを使ってるので、スマートフォルダ表示は結構良い。
  • UIが全体的に洗練されてきてるのは、やっぱり良い。